広島県では、生産者や料理人など多様な主体とともに、広島の多彩な美味しさを磨き、その魅力を発信する「おいしい!広島」プロジェクトを推進しています。この一環で、広島の食を支える将来の料理人育成のため、小学4年生~中学3年生を対象にプロの料理人から料理人という仕事の魅力を学ぶ、 RCC SCHOOL~目指せ未来の料理人!和食編~を開催しました。
【日 時】令和7年8月12 日(火)
【場所】広島ガーデンパレス(広島市)
【講師】渡辺 歩(第8回ひろしま和食料理人コンクール優勝者)
将来料理人を目指していたり、普段から家のお手伝いをしていて料理に興味があるという約20名の子どもたちが集まりました。
最初に渡辺さんから、料理の道に進んだ経緯や普段から心がけていること、仕事でのやりがい・難しくてできなかったけれど、練習をしてできるようになったことや、上手くいって嬉しかった経験など、料理人という仕事の魅力を参加した子どもたちへ伝えました。
また、フルーツの皮の上手な剥き方や、お浸しでは一度食材に火を通して栄養や旨みを逃がさないようにする調理の方法など、普段からでも実践できる料理のアドバイスを行いました。
参加した子どもたちからは、多くの質問がありました。
「仕事をしていて楽しいことは?」と聞かれ、渡辺さんは「お客様が笑顔で食事を楽しみ、美味しいといってもらえること」と答えたり、「料理人になるために今のうちからしておくことは?」に対しては、「普段から挨拶をしっかりして、相手の気持ちがわかるような人になること」など、料理以外の生活面で大切なことも話していました。
最後に「将来自分のお店を持つ」という自身の目標を語り、「この中から将来一緒に働くことになる人がいるかもしれない。その時はぜひ教えてくださいね。そうなったら、とっても嬉しいです」と第一部のトークセッションを締めくくりました。
次に調理体験を行いました。子どもたちはプロの料理人が普段使う道具を実際に使いながら、料理人の指導の下、「オクラとナスのお浸し」・「出汁巻き玉子」・「刺身の盛り付け」に挑戦しました。
渡辺さんから、包丁の持ち方やお浸しを作る時の食材の切り方など料理のポイントを教わりながら調理を行いました。また、刺身の盛り付けでは、魚の脂の多さで刺身の置く順番があることを学び、子どもたち自身が配置や色味を考えながら盛り付けの体験をしました。
多くの子どもたちの心に残った出汁巻き玉子は、渡辺さんたちが実際に使っている玉子焼き器を使って作りました。銅製の玉子焼き器の重さや玉子を巻く技に苦戦しながらも楽しんで料理をしていました。
試食タイムでは、自分達が作った料理のほかに、火加減で肉のやわらかさが変わることを知ってもらうため、渡辺さんからレアとミディアムで焼いた肉の提供があり、子どもたちは味わいつつ食感の違いを知る体験ができました。
子どもたちからは「自分で作って楽しかったし美味しかった」、「出汁巻き玉子を作るのは難しかったけどプロの料理人さんは早く作れてすごいと思った」、「料理人の仕事は大変そうだと思っていたけど、格好いいなと思った」と感想があり、料理人という仕事の魅力を存分に学んだ後の子どもたちの笑顔が印象的でした。
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