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広島県初!地御前の「かき」生産者が、全日本・食学会の顕彰制度「bean47 生産者賞」を受賞

広島食道

[投稿日]2021年10月19日 / [最終更新日]2021/11/12

令和3年9月、廿日市市地御前の かき生産者である川崎水産株式会社(代表:川崎健氏)が、一般社団法人全日本・食学会(理事長:村田(むらた)吉弘(よしひろ)氏(菊乃井))の顕彰制度「bean47 生産者賞」を受賞し、その授賞式が10月15日(金)に行われました。

授賞式に先立ち、プレゼンターとして来広した上柿元勝 常任理事と川崎社長が今年のかきの生育状況等について意見交換を行い、その日の朝収穫した新鮮な生がきを試食しました。通常冬場に向けて成長するかきは10月にはまだ身が小振りなのが一般的ですが、川崎社長がこの日のために、かきに刺激を与えたり,栄養分の吸収率に工夫を凝らすなど、プロフェッショナルな技術を駆使して大きく成長させたかきを試食した上柿元氏は「美味しい!」と笑みが絶えませんでした。

このたびの授賞理由について上柿元氏は「広島のかきは県外・国外に出しても十分に通じる美味しさを持ち、食べた時の海の香り、かきが本来持つ旨味と塩味との塩梅が素晴らしく、生も火を入れてもよし。一粒一粒がしっかりしている。3月に県の事業で広島県のかきについて知る機会をもらい、その際に訪問し、試食して美味しさに驚いたのが川崎水産のかき。これはもっと多くの料理人が知ったらいいと強く思った。安心安全でノロウイルス対策も専門設備を導入して対応しているこだわりも高く評価した。この受賞をきっかけに、全国の料理人に広島のかきを知ってもらい、業界全体が元気になることを願っている」と述べました。

上柿元氏によると、食学会では一度表彰して終わりではなく、良いと思った人、特に料理人がしっかりと理由付けをしてそれを伝えていく作業が必要なので、表彰した産品を使った試食会を実施するなど、継続した周知活動が行われるとのこと。一人でも多くの料理人の方に、広島のかきのファンになっていただけることを期待します。

これに対し川崎社長は「これまでの努力が評価されてとても嬉しい。この受賞をきっかけに、広島のかき業界が盛り上がっていけばと願う。自然相手ゆえに、1日たりとも同じ環境がなく、近年は暑さと雨の多さで生育がとても悪い。それでも自然や人のせいにするのではなく、まずは自然をしっかりと勉強し、どうやったらいいものが作れるか、たくさん作れるか、学び、実験し続けることが大事で、これからも観察力とこれまでの経験や知識を組み合わせて美味しいかきを作っていきたい。そして次の世代に技術を伝承し、食の感動と楽しみを伝え続けていきたい」と語りました。

広島県かき輸出促進協議会のメンバーでもある川崎社長には頼もしい後継者もいます。これからも世界と繋がる広島のかき業界のために一丸となって活躍されることを応援しています。

【(一社)全日本・食学会 「bean47 生産者賞」とは】

「食と食文化における新たな活動・技術・人材」の発掘・支援を目的とした顕彰制度で、2019年に設立。受賞者に対して、全日本・食学会がネットワークを活用したサポートを行う。昨年度はコロナウイルス感染拡大の影響で中止。今年度で第2回目の表彰。

http://aj-fa.com/

【川崎 健 社長 プロフィール】

1961年 広島生まれ。

宮内庁御用達、水産庁長官賞受賞などの実績を持ち、広島でも有数のかき生産地である、地御前地区をリードするかき生産者。学術経験者やシェフとの交流を通じて、データやロジックを重視した理論的な生産論を確立、高度な鮮度管理、品質管理、衛生管理を行っており、安心して生食が楽しめるかきを生産している。

また、瀬戸内の海洋資源の維持のため、海ごみとなる牡蠣殻や牡蠣筏のミネラル分、栄養分に着目し、肥料化にも取り組んでいる。

【上柿元 勝 シェフ プロフィール】

1950年 鹿児島生まれ。20歳で料理人を志し、辻学園調理師学校及び日仏学院で学ぶ。

大阪の洋食「野田屋」での見習いを経て、1974年に単身渡仏し、フランスのレストラン「ル・デュック」「アラン・シャペル」「ピック」で修業。1981年からは、神戸ポートピアホテルのレストラン「アラン・シャペル」でシェフを務めた。

1992年ハウステンボスの開業と同時に、パーク内の5つのホテルの総料理長及びホテルヨーロッパの総支配人を務めた後、2008年から長崎に「パティスリー カミーユ」をオープンした。

帰国後もフランスの「トロワグロ」「ジャマン」「ピラミッド」「ジル」、ニューヨークの「パーセ」「ダニエル」、京料理「瓢亭」「菊乃井」「木乃婦」で研修を行っている。

・著書:『ソース』『キュイッソン』等多数

・受章:フランス政府より農事功労章「オフィシエ」、「現代の名工」、「黄綬褒章」、

農林水産省より料理人顕彰制度、「料理マスターズ」ブロンズ賞受賞

・役職:クラブ・ド・タスキドール 会長、エスコフィエ協会 副会長、全日本・食学会 常任理事、

長崎県 観光マイスター、鹿児島県 薩摩大使、鹿児島市 ふるさと大使、NHK「きょうの料理」講師

 

 

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