広島食道 - 広島魅力向上を食で発信するプロジェクト - > 記事 > M.O.F.ソムリエのフィリップ・トルサール氏による“日本酒×フレンチ”のペアリング提案

M.O.F.ソムリエのフィリップ・トルサール氏による“日本酒×フレンチ”のペアリング提案

広島食道

[投稿日]2022年11月02日 / [最終更新日]2022/11/18

フランスのブルゴーニュ県アルボアにあるレストラン「レコダリー」にて10月11日、レストランシェフやソムリエなどの食のプロフェッショナルをゲストに招き、日本酒セミナーを開催しました。

■フランス人ソムリエが教える「日本酒」の魅力/マスタークラス

第1部はマスタークラスを開催。講師はブルゴーニュ地方で唯一のM.O.F.ソムリエであり、広島県産日本酒のブランドアンバサダーを務めてくださっているフィリップ・トルサール氏。日本酒造りの歴史をなぞりながら、醸造方法に関する基礎知識やGIなどの原材料へのこだわり、食材との相性、味の表現といったアウトプットの方法に至るまで、幅広い知見による熱いプレゼンテーションが1時間半にも渡って行われました。

  

≪盛川酒造 盛川知則社長≫

「皆さん熱心に質問され、関心を高く持ってくださっていると感じました。近年はソムリエの試験に日本酒の問題が出題されるなど、知識の習得が必須になっています。フィリップさんがかなり丁寧に資料を作成してくださり、とても嬉しかったです。」

■フレンチ×日本酒の可能性/ペアリング

第2部は日本酒とフレンチのペアリングランチ。ホタテ貝のマリネや4種類の方法で調理された豚肉料理、ブルターニュ特産のチーズなど、多彩な料理とともに6種類の日本酒が提供されました。

  

日本酒を提供する際には、各蔵元がその銘柄にまつわるエピソードやこだわりを説明。造り手の想いを聞き逃さないよう、熱心にメモを取る姿が印象的でした。

 

お酒と料理のペアリングがうまくいくことを「マリアージュ(結婚)」というように、お酒と料理の関係は、けんかもすれば、お互いの良さを引き出してくれることもあります。フィリップ氏考案のペアリングは、料理と日本酒が口の中で合わさり、単体では感じ取れなかった要素が感じられるようになる「口中調味」について徹底的に考え抜かれており、その妙技に参加者一同、驚きと感動を感じました。

≪賀茂泉酒造 前垣壽宏社長≫

「ワインにはない飲み方として紹介された常温よりも少し高い温度にした純米吟醸酒と豚肉料理のペアリングは、とても印象的でした。また、酸味の強いチーズや個性のある山羊のチーズとのペアリングは、日本酒の持つしなやかさを強く感じることができました。和食にないオイルや調味料、調理方法にも日本酒が料理に優しく寄り添うように味わえることに、新しい発見と可能性を感じました」

 

■広島県×ブルゴーニュ・ジュラ地方のパートナーシップ

令和2年3月、広島県とフランスの独立系ワイン生産者組合「ブルゴーニュ・ジュラ地方連盟」は、双方酒類の消費拡大とブランド化を目的に基本合意書を締結。この協定に基づき、このたびの日本酒セミナーは実現しました。

新型コロナの影響により国を超えた交流が難しい中、フランスの地で様々な方々の協力により、広島の酒の魅力が広まっていくことに喜びを感じます。今後も県産日本酒の魅力を世界に発信すべく、連携を強化していきます!

≪馬上酒造 村田哲太郎社長≫

「フィリップさんの日本酒の造りに対する造詣の深さはもちろんのこと、フランス人が一番欲するその土地の成り立ち、歴史、気候などを丁寧に説明する様に、ただただ感銘を受けました。また、同じ乳酸発酵の食材としてのチーズとの親和性を改めて認識させていただいた素晴らしい機会でした。」

 

RECOMMEND

TOPへ戻る